2019エロゲソング総括
今年もまだ1ヶ月ほど残ってるのですが、今年中に出るエロゲソングの主題歌やPVなどが出揃っているので、お早いですが総括をしました。
選考範囲は「今年発売したエロゲの主題歌」からです。その中で私が特に良かったな〜と思った10曲を選びました。
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1. LINK / 僕の未来は、恋と課金と。
みんな大好きchokix先生の曲です。
この人の曲はどれも一つ一つの音作りが綺麗で、とても聴きやすいマスタリングをしており、メチャクチャ丁寧な仕事してるな〜!と聴くたびに感じます。
この曲は生音7割・シンセベース3割って感じの配分で音数の多い曲なんですけど、音の空間配置が上手いからか不思議なくらい透明感があって流石だなぁ…と。
あとコードワーク・リズムの崩し方・ベースラインの動かし方が凝っていて良いですよね。この曲に限らずイントロとアウトロにその傾向が顕著に現れていると思います。("eyes to eyes"や"恋するまでの時間"を聴いてみてね)
来年もメチャクチャ良い曲を期待してます…
2. さくらいろ、舞うころに / さくらいろ、舞うころに
ミドルテンポ4つ打ちシンセポップ、"良い"ですよね。
曲調はもうジェネリックkz(livetune)って感じです。イントロで「あぁ…そういうやつね」ってなると思う。安定感があるから一生聴けちゃうかも。
3. ライラック / わんこの嫁入り〜新たな2本のしっぽ〜
『わんこの嫁入り~新たな2本のしっぽ~』オープニングムービー
オッ、変拍子じゃん!ってなった曲。
サビでダブルテンポになったり、サビ終盤で3拍子→6拍子になるなどの緩急が気持ちよくてクセになりますね。エロゲソングって括りだとあんまりこういうノリ方の曲は少ない気がするので多少新鮮味があるかも。
ただ、ボーカルの音質が悪いのか音像おかしくね?ってところがちょっと気になっちゃいましたね…
4. 両手いっぱいに I love you / セックスオープンワールドへようこそ!
"エロゲソングらしさ"を形容している曲。こういう系統の曲って毎年2~3曲くらい観測されてるけど、作曲者は全然違ったりするのよね…。
個人的分析なのですが、その"らしさ"の成分の一つにコード進行があると思ってます。わかりやすいのがイントロ部分で、Cmaj7-Bm7-Em7-Am7-Gm7-C7-Fmaj7 という進行になっており、これはよくジャズのフレーズなんかによく使用されたりします。日本のポップスシーンでは90sや00sでよくバラードなどに多用されていた背景があるなど、"懐かしさ"や"切なさ"を感じるコード進行であることから、十数年前からエロゲソングでも多用されて定着したのかなぁと勝手に考えてます…。(これやこれやこれであったり… というか葉のイメージが強いだけなのかな)
まぁとにかくこの曲は良いです。こういう系譜を絶やすことなく続けて欲しいっすね。
5. 夢と色でできている / 夢と色でできている
『夢と色でできている』(2019 feng)OPムービー 歌:佐咲紗花 作詞・作編曲:堀江晶太
今年倒産してしまったfengの作品です(遺作になるのかな)。
作編曲した堀江晶太さんは、こういったポップでロックなチューンの展開の作り方が上手い(適当な感想)。
ベースラインの抑揚の付け方が絶妙で、キャッチーな曲を作らせたら右に出る者はいないと個人的には思ってます。
音作り的には特に奇抜な音を使っているわけでもなく、整っているなぁという感じ(敢えて悪く言うなら面白みがない)で、強烈に印象に残る曲ではなかったなぁ…。
6. ハルトキ〜Spring Moment〜 / 9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ
この曲はとにかくピアノの音の使い方が効果的でスゴい!やっぱり堀江晶太さんは天才ですね。
イントロのバッキングは力強くてカッコイイのに対して、AメロからBメロにかけてはリバーブとディレイをモリモリにかけて穏やかな雰囲気があり、その対照的な作り込みが凝っててとても好きです。あとサビ前のフィル部分で、和音をリバースさせて入るところ良いですよね。
曲には関係ないんですが、このシリーズ面白いのでぜひやってみてください。1タイトルあたり大体半日くらいで終わるので、途中ダレることなくプレイできて良いボリュームだと思います。
7. Blooming Knight / 乙女騎士♥いますぐ私を抱きしめて
イントロからパワーがあってキャッチーな曲。全体的にメロディーのハネ感がスゴイ良くて、サビ終盤の畳み掛けの感じがメチャクチャ好き。
コード進行・リズムのとり方・展開どれをとっても凝っており、聴きやすくてノれる!
作編曲の嗚呼憂さんは今年になってから初めて名前を拝見した方なのだけど、マジで良い曲作る方ですね…。来年も期待しております。
とりあえずこの曲は万人に好かれる名曲だと思うのでみんなに聴いて欲しい!
8. ゼロの距離で / 押しかけ彼女は、俺の世話をしたい
先程と同じく嗚呼憂さん作編曲のシティポップ?な曲です。
Aメロはバラードみのある静かな雰囲気だけど、Bメロに入ってからどんどん盛り上がっていってサビの疾走感に繋げるこの感じいいよね…。
最近のアニメソングでは渋谷系サウンドをガンガン取り入れている(Cymbals の沖井礼二さんや Original Love の小松秀行さんなど)ので、エロゲソングにもその流れが来るといいなぁ。
9. ド・キ・ド・キ・し・た・い! / LOVE³-ラヴキューブ-
最初から最後までテンションブチ上げな曲。山口朗彦さんはマジで最高。
昔から曲調自体は変わらないけど、ミキシングとか細かい部分でブラッシュアップされていってる気がする(気がするだけかも)。エロゲソングというかアニメソングの文脈を確実に抑えていて隙がない。こういう王道がやっぱり聴いていて一番テンション上がるよね!
10. 1st only you / カスタムオーダーメイド3D2
カスタムオーダーメイド3D2 「1st only you」【CUSTOM ORDER MAID3D2 / 1st only you】
こういう音の隙間隙間にグロッケンやシロフォンなどの可愛い音を散りばめた感じの曲が本当に好き…。高音域が賑やかだと笑顔になっちゃう。naoのボーカルはこういう曲が一番合う気がする。
作編曲の山田重利さんはマジで色んなジャンルの曲が作れて、引き出しが多いなぁ(しかもハズレだと思える曲がない)。
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こんな感じで作曲のテクニック部分ばかりに目がいってしまいましたが、10曲選んでみました。
ちなみに、過去4年間の良かった曲をまとめたプレイリストが以下になります。ぜひお時間がある時に聴いてみてください。
2015年以前のエロゲソングに関しても年代順に良かった曲をまとめていきたいなぁ…曲の数がエグすぎて面倒になっちゃいそうだけど…
エロゲソングに多用されているコード進行については今回紹介したもの以外にもまだたくさん種類があるので機会があったらキッチリ分析してまとめておきたいと思います。
にゃん
聴いて良かった曲の音楽的な分析をしたものを文章にまとめて残しておくことで、後々何かの役に立つかなと思いやってみることにしました。
あくまで、自身のメモ的な役割として機能すればいいかな(意見なども欲しいですが)と考えているので、雑な文章にはご容赦ください。よろしくにゃん。